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11月, 2025の投稿を表示しています

相手の気持ちを察する話

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島根県にある 足立美術館 の庭園は、とあるアメリカの雑誌で 日本庭園ランキング(Shiosai Ranking)では、 初回の2003年 から「 連続日本一 」に選出されています 。 日本国内約1000箇所の名所・旧跡を対象にしたもので、「庭そのものの質の高さ」「建物との調和」「利用者への対応」などが総合的に判断されたもので、とくに細部まで行き届いた維持管理が評価されているそうです。 私が初めて 足立美術館 の庭園を見たときは、あまりの美しさに「ひゃー」と、変な声がでたほどです。 このお庭が一番よく見えるところに 足立美術館 の喫茶店があります。そこでコーヒーでも飲みながらゆっくりお庭を見ようかと思いましたら、そこのメニューを見てびっくりするお値段だったので、そこでも同じように「ひゃー」と、変な声が出ました。 だからその喫茶店には入っていません。 今思えば、ちょっと無理してでも入っておけばよかったかなと思っています。 現代において、一般的な住宅で日本庭園を造られるお施主様は、私の知るところめったにいらっしゃいません。 日本庭園は手入れが大変ですし、それなりのスペースも必要になります。それに今の若い方で日本庭園がお好きな方はかなり少数派だと思います。 私はなぜか昔から日本庭園が好きで、きれいなお庭を見ると心まできれいになるような気がします。 しかし、現在そうしたお庭は京都のお寺とかに行かないと見ることは難しいです。 先日とあるお寺に紅葉を見に行ったときの話です。そこには見事なもみじが鮮やかに色づいていました。 早速この美しいもみじをカメラに収めようとしたところ、ちょうど撮りたいもみじの前で2人のご婦人がおしゃべりをしています。 このまま私がシャッターを押すと、この2人のご婦人が映ってしまいます。 私は2人が移動してくれるのを辛抱強く待ちました。 しかしおしゃべりは終わりません。 私はついに実力行使に出ました。ゆっくり2人に近づくと 「オネエサン、ちょっとだけ横にずれてもらえませんか?もみじの写真が撮りたいので」 するとご婦人方のひとりが、 「あららごめんなさい!私らここは見飽きてるから」 そういってちょっと嫌味っぽく横にずれて下さいました。 後で聞くと、お2人は観光バスのバスガイドさんでした。 最近 SNS をやる人がふえているせいか、わたしが何かを撮ろうとすると、さ...

心残りな話

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コロナ禍以降、インバウンドでどこの観光地も裕福そうな外国人で溢れています。 しかし私がまだ20歳になったばかりの頃は、まだそんなに外国人を見ることは少なく、特に白人系の人を見る機会は、ほとんどなかったと思います。  当時私は大阪の郊外のとある街で、1人暮らしをしていました。 お金もなく、友達とは疎遠となり、私はいつも休日をもてあましていました。偶然その日も近くの商店街をあてもなくぶらぶら歩いていたのです。 そこに私に笑顔で近づいてくる外国人の2人組がいました。どちらも白人系で歳は若く、身長は2m近い大男でした。 「ちょっとお話イイデスカ?」 2人はたどたどしくもしっかりした敬語の日本語で私に話しかけてきました。 私は外国人と話すなんてなかなかないことですし、暇だったこともあり、少しだけ話を聞くことにしました。 後で知ったのは、その外国人たちはN君とW君といって、アメリカから来た、とある宗教の勧誘の人でした。 2人は私の住んでいた狭いアパートまで付いてきました。 私はアメリカ人だからと思いコーラーを出すと 「ボクタチ 水シカノメナイ・・」 規律の厳しい宗教だったようです。 それから彼らと不思議な交流が始まりました。宗教の勧誘は適当にはぐらかしていましたが、彼らはわりと頻繁に私の部屋を訪ねてきたのです。 ある日、私に一番親切だったN君が 「今度ボクタチノアパートオイデヨ!夕食ゴチソウスルヨ」 そういわれて、興味本位でのこのこ行った日のことは、いまでも鮮明に覚えています。 彼らはそこで共同生活をしていました。 そこには私に声をかけたN君とW君のほかに、初めて逢う知らない2人がいたのです。彼らも同じアメリカの白人でした。 夕食はスパゲッティのミートソースでした。ソースに至るまですべて彼らの手作りでした。         テーブルの上に5つのお皿が並べられました。 スプーンとフォークも並べられました。しかし、私の席のスパゲッティにはスプーンもフォークもなく、 「箸」 が置かれました。 私が日本人だからと思って、わざわざ 「箸」 を用意してくれたのでしょう。もちろん私に異論はありませんでした。 そして食事が始まりました。私は 「箸」 でスパゲッティをつかもうとしますが、ミートソースのせいでツルツル滑ってうまく口に運べません。 私は 「まあいいや、ここは日本風にいこう」 ...

ある日の建築現場の話

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 伊田屋エステイトの母体である 株式会社伊田屋(ITAYA HOME) は、長年住宅の設計、建築を手掛けてまいりました。 そこで、伊田屋の家は現場でどのようにして作られているか、ちょっと一部ご紹介したいと思います。 鉄筋コンクリートの 「ベタ基礎」 の上に 「土台」 が設置されています。 今日は 「上棟」 の日です。 棟梁(とうりょう) と呼ばれる大工さんを中心に、鳶の人、レッカーを動かす人、そのほか作業する人が10人前後、早朝より現場に集まります。 現場監督の合図で、一斉に仕事がスタートします。レッカーが次々と材料を吊り上げ、職人さんがそれを手際よくさばきます。柱や梁がみるみる組みあがっていきます。 仕事は各自連携して、ワンチームとして行われます。高いところの作業もありますが、安全第一に進めています。 お昼休みを取って、午後から2階や屋根が組みあがります。木材は 「プレカット」 といって工場から直送されてきます。木材同士の組み合わせも正確そのもので、強い軸組が出来上がっていきます。 こうしてまる1日、大勢の人のチームワークにより、家の骨組みが出来上がるのです。 お施主さんの中には、この時点で 「御幣」 という家の守り神をされる方もいて、その御幣を小屋裏の柱の高いところに括り付けます。 これはこの家に住む人の幸せを願っての古くからの風習です。 出来上がった骨組みは、ブルーシートできれいに覆い、雨や風の侵入を防ぎます。 そしてここから、大工さんの造作、床や壁、天井。サッシ窓や建具の取り付けなど、家をどんどん仕上げていくのです。 株式会社伊田屋 では、いつもどこかで、こうした作業が行われているのです。

シンボルツリーの話

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 11月も末になってきますと、いよいよ紅葉の季節です。山の木々が日に日に色濃くなっていきます。 木の中には、 「常緑樹」 と 「落葉樹」 があり、主に紅葉するのは 「落葉樹 」の方です。春には鮮やかな新芽が出て、夏は青々と茂るのですが、こうして秋になると赤や黄色に変色し、やがて散ってしまいます。 住宅に植えられることの多い「シンボルツリー」にも、 「常緑樹 」と 「落葉樹」 があります。 「常緑樹」 で人気が高いのに 「シマトネリコ」「ソヨゴ」「オリーブ」 などがあります。 「シマトネリコ」 は小さい葉が特徴で、成長が早く、和風、洋風、どちらにでも合わせやすいといわれています。 「ソヨゴ」 は青々とした鮮やかな葉っぱで、目隠しにもしやすく、また成長がゆるやかなので、選定の手間が少なくて済みます。 「オリーブ」 はあのオリーブオイルの原料の実が成るシルバーグリーンの葉が特徴で、洋風の家によく合い、また実も楽しめます。 「常緑樹」 のメリットといえば、1年を通して葉が茂っているので目隠しになりやすく、景観が安定します。葉は少し落ちますが、落葉樹ほどではなく掃除も楽と言えます。 反対にデメリットを言うなら、植える場所によって陰になり陽当たりが悪くなる。季節の移ろいをあまり感じられないなどがあげられます。 では 「落葉樹」 はどうでしょう 人気なのは 「アオダモ」「イロハモミジ」「ハナミズキ」 などです。 「アオダモ」 は樹形が整った美しい形になります。野球のバットの材料にもなる木です。 「イロハモミジ」 は新緑の時期と紅葉の時期の変化を強く感じられます。 「ハナミズキ」 は春に花が咲き。秋には実と紅葉が楽しめます。 「落葉樹」 のメリットは、四季の変化が楽しめる。新緑 花 紅葉など季節ごとの表情が違います。また、夏場は日陰を作り、冬は日差しを入れる効果があります。 デメリットは、大量の落ち葉の掃除、冬は葉がなくなるので目隠し効果がなくなる。などでしょうか。 10年以上前に家を建てられたkさんは、 「シマトネリコ」 を玄関脇に植えられました。風にそよぐ シマトネリコ は美しく、表通りからの目隠しにもなっていました。 しかし、成長が早い シマトネリコ は、今では優に2階のバルコニーを超えて、屋根まで届こうとしています。 kさんは植木の剪定などやったことがありません。そ...

新しい分譲地が名古屋市緑区神の倉でOPEN!

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  名古屋市緑区神の倉1丁目 に、新しい 分譲地「プレステージ神の倉」がOPENします。 そもそも 分譲地っ てなんだよ?って方に、 分譲地 の意味をわかりやすくご説明します。 分譲地 とは、 「広い土地を複数の区画に分けて、住宅建築を目的として販売される土地」 ことを言います。 通常私たちのような業者が、広大な土地を開発し、造成工事によって土地を平らにしたり、周囲との境を明確にしてブロックを積んだりして、土地をちょうどよい大きさに区切り、家を建てやすくするのです。 さらにインフラの整備も行います。上下水道、電気の配線、ガスの配管など、ライフラインの設備をしっかり整えます。 つまり 分譲地には「住む」ために必要なさまざまなアイテムが、ギュっと詰まっているのです。 分譲地 に家を建てるメリットは他にもたくさんあります。 まず、 街並み ができること。 同じ規模の土地に並んで家が建つことで、街並みに 「統一感」 が生まれます。きれいで見映えよく住みやすい環境になりやすいです。 あと、価格の面でもメリットがあります。 大規模開発することで、単独の土地を開発するよりコストが抑えられ、より安価にて土地を購入できるケースがほとんどです。 開発には、地面をきれいに平らにするだけでなく、邪魔になりそうなもの。たとえば電柱の移動とか、樹木の伐採とか、側溝の整備とか擁壁(土地の周りの土留めになる壁)など、細かいところまで手をいれるので、分譲地を購入された方は土地の整備には気を使うことなく 「家の建築」 により注力できるというわけです。 さて、この陽当たり良好の閑静な住宅街に完成した分譲地 「プレステージ神の倉」 はたしてどんな方とご縁があるんでしょうね。 ここで素敵な家を建て、ご家族そろって幸せにお暮しいただきたいものです。

健康が気になる年頃

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 年齢的にいつどんな病気になってもおかしくない域になっています。 先日TVを見ていると、医者が絶対食べない「発がん性の危険がある食べ物」というのを放送していたので、興味深く見ていました。 そこで出できた医者が食べないもののひとつに「加工肉」がありました。 「加工肉」とは、ベーコン、ハム、ソーセージ、コンビーフといった食品になりますが、恐ろしいことに私はそれをほとんど毎日食べています。 カリカリに揚げ焼きしたベーコンは、朝食の定番ですし、私はこれが大好物です。 それにハムは、いつもレタスを刻んだ上にハムを細かく切って並べ、オリーブオイルをかけて食べると気分はもうイタリアです。 ソーセージはボイルして、マスタードをたくさん付けます。コンビーフはマヨネーズと和えてパンに挟むとこれまた絶品です。 しかし、そういったものを食べ続けると「がん」になるかもと言われたら、これからどうしようと思いました。 健康のためにせっかくタバコをやめたのに、ベーコンやソーセージでやられてしまっては、元も子もありません。 しかし、食べたいものをがまんするばっかりが、本当に正しいこととは思えません。 仕事帰りに、今夜の夕食を買うために、私はスーパーに立ち寄ります。そこで私は卵を買ってトマトを買って、そして迷って迷ってベーコンを買いました。 カリカリのベーコンとトマトを炒めて、最後に卵を回しかけ、黒コショウをかければ立派なディナーの完成です。 まあ、偏ってなければ加工肉もいいんじゃないかと思いますが、どんな食べ方がいいのかどなたかコメントで教えてください。

よい住まいの条件とは

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 人間が生きていく上で、どうしても関わらなくてはいけない分野に 「衣食住」 というものがあります。 『衣」とは言うまでもなく「着るもの」人間はどんなボロでも服や着物を着なくてはいけません。また、着るものさえちゃんとしていたら、相手に悪い印象を持たれる確率が思いっきり下がります。 「食」は食べるもの。生命を維持するためにも「食」が必要不可欠です。おいしいものを食べたときの幸福感は、何事にも代えがたいものがあります。 そして「住」は、住む場所。 雨露をしのげる快適な寝床と生活のためのスペース。家族と自分の帰る場所。 昔、学校の先生に、「大人になったら、なんでもいいから衣食住に関わる仕事をしなさい」 と、いわれたような記憶があります。 「衣食住」に関わった仕事なら、将来にわたっても無くならない。つまりは食いっぱぐれはないよ。という教えだったのでしょう。 しかし、人生の一時期、私は先生の教えに反して「衣食住」ではなく「飲む、打つ、買う」に行きかけました。 とうぜん、そんなことをしていたら食いっぱぐれてしまうのですが、先生の教えを思い出して引き返すことができました。 そして私たちイタヤエステイトは、この人間にとってなくてはならない「住」に関わる仕事をさせていただいています。 お客様に良い住まいを提供する。そして満足していただく。そして対価をいただく。私たちの仕事はおもにそんなふうにして成り立っているのです。 ではいったい、 「良い住まい」 とはどんな住まいのことを言うのでしょう。 「良い住まい」「満足する住まい」とは、突き詰めると 「住む人の価値観やライフスタイルに合った住まい」 だと思うんです。 家族の会話が自然と生まれる動線や、リビング空間のあり方。 ひとりの時間も大切にできる静粛性やプライベート空間の確保。 家族の趣味や習慣に合わせた専用スペースや収納。(リモートワーク 読書 料理 週末のアウトドアなど) それから住まいにとって大切なのは 「健康と安全」 高気密、高断熱性能により、「夏涼しく、冬暖かい」が、家全体で保たれているか。 家全体の温度差が少ないことは、おのずとヒートショックを防ぎ、家族の健康を守ることにつながります。 そして安全の確保 地震に強い。火災に強い。建物の耐久性が高いなど。 そしてハザードマップなどから見て、災害のリスクの低い立地選び。周辺の...

伊田屋岐阜支店がある岐南町の話

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 さて、本日は 「伊田屋 岐阜支店」 がある 「岐南町」 についてお話します。               〈株式会社伊田屋 岐阜支店〉 正式な住所は 「岐阜県羽島郡岐南町」 「郡」とか「町」とか付くと、またとんでもない田舎かと思われるかもしれませんが、そんなことはありません。 国道21号線22号線が交わる「岐南インターチェンジ」のすぐ近くに伊田屋の岐阜支店はあります。 岐阜市にも愛知県にアクセスが良いので、近年企業進出や住宅増加が進み、急速に都市化してきました。 岐阜県内では2番目にコンパクトな自治体ですが、転入率は岐阜県ナンバーワンで、「子育て支援」にも手厚いことで知られます。 その結果、若い世代の多い町として、地域全体に活気と未来への期待感が溢れています。 また、岐南町の名産品に、100年以上の歴史がある 「徳田ネギ」 があります。 ネギは白いところと緑のところがありますが、 「徳田ネギ」 は白いところが多いのが特徴です。これは生産者様が丹念に土をかぶせながら育てるためです。 だから柔らかく薫り高く、おいしいんです。 これからの季節、鍋料理やすき焼きには欠かせませんし、刻んで薬味にしてもおいしいです。

名古屋支店ができました。

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    岐阜県下呂市金山町に本社があり、主に岐阜県で建築、住宅販売を60年にわたり手掛けてきた 株式会社伊田屋 が、このたび名古屋に支店をオープンしました。 名古屋市北区金城1丁目48 eラヴィエ 1F これが事務所の住所です。 内装も一新して、明るい青の椅子で統一された事務所は、本当におしゃれでかっこいいです。 不動産業には免許が必要なんですが、会社が1県の中だけにある場合は 「県知事免許」  2県以上に事務所や営業所を持つ場合は 「国土交通大臣免許」 に変わります。 株式会社伊田屋はいままで支店が岐阜県内だけでしたが、今回名古屋支店が出来たことで、 国土交通大臣免許に変わりました! これから、さまざまなことが起きて、さまざまな人と出会うでしょう。 長年、不動産業に関わってきた視点で、ちょっとだけ、 ためになる話 をしていこうと思います。どうか、覗きに来てください。

伊田屋の本社がある飛騨金山の話

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 株式会社伊田屋の本社は、岐阜県下呂市金山町にあります。 名古屋に住む人からすると「金山(かなやま)」といえば名古屋市の中心部、ビルが立ち並ぶ金山を思い起こすでしょう。 しかし、われわれ伊田屋の従業員は、「金山」といえば、下呂市金山町のことを指します。 写真は株式会社伊田屋の本社  ここでは不動産業のほかに、家具やベッドをつくる事業を行っています。 さて、その本社のある飛騨金山の話 そもそも「金山」という地名は全国にあり、区別する意味からかJR高山線の駅名は 「飛騨金山駅 」となっています。 飛騨地方の最南端に位置し、日本三名泉のひとつに数えられる 「下呂温泉」 から南に30㎞進んだところにあります。 かつて岐阜県は美濃の国と飛騨の国に分かれていました。 「金山」は美濃の国と飛騨の国を結ぶ 「宿場町」 として発展しました。 そして交通の要衝ということもあり近隣の町や村から人や物資が集まり、「金山」は大いに栄えたのでした。 今でも金山の町には、古き良き時代の面影が、あちらこちらに残っています。 入り組んだ路地裏を歩く 「筋骨(きんこつ)めぐり」 や日本のストーンヘンジともいわれる 「金山巨石群」 など、近年は観光地としても注目を集めています。