初めてメガネを作った話
ずっと視力は良かったのですが、やはり年齢とともに私の目は「老眼」の兆しが出てきています。
スマートフォンで動画ばかり見ているのも、目には良くないのだと思います。
細かい字は何とか読めているのですが、しばらく前から腕時計の日付の数字が読めなくなりました。
そしてとうとう私は、生まれて初めて自分の眼鏡を作ろうと考え、とあるメガネチェーンのお店に行きました。
店に入ると40歳くらいの女性店員さんに迎えられました。
私は自分が「老眼」だと伝え、それにふさわしいメガネを作りたいと言いました。
女性店員さんは満面の笑みで、目の検査をするからといって私を機械の前に座らせました。
そこで片方ずつ視力の検査をして、私の目のデーターを取り、私にふさわしいレンズに仕上げるのだそうです。
そのレンズの完成までに、2週間程度かかることも聞きました。
そして次はフレームを選びます。
お店にはたくさんのメガネフレームが陳列されています。
私は、どうせなら「かっこいい」メガネにしたいと考えました。
しかし「シャネル」や「レイバン」といったブランドものはお高くてちょっと無理なので、私は「安物コーナー」ばかり物色していました。
「これはいいな」と思うメガネを手に取り、実際に付けてみて、鏡で自分の顔を見て確認しました。
しかし考えてみれば、自分がメガネをかけている顔を、私は見慣れてないのです。
だからなのか、どうなのか、どのフレームを付けても、しっくりきません。
よくメガネをかけると「賢そう」に見えると言いますが、私がメガネをかけた顔は、お世辞にも「賢そう」ではありませんでした。
どちらかといえば、「気持ち悪い」おじさんに見えてしまうのです。
それでは私は困るのです。
「これなんかどうですか?」
先ほどからの同じ女性店員さんが、いろんなフレームを私にすすめてきます。
「これなんか流行りのデザインですよ」
「これは最新作なんですよ」
私は、勧められるフレームをかわるがわる付けました。
本当のことを言えば、店員さんがべったりくっついて接客するスタイルも嫌でした。
勝手に勧められるのも苦手でした。
そんなやりとりが続いていた時に、私はちょっと個性的なフレームを見つけました。
それはちょっとレトロな丸くて黒いフレームのメガネでした。
私がそれを手に取ると
「あっ、それいいですよ!絶対お兄さんに似合います」
私は「ほんまかいな」と思いながら、そのメガネをかけて鏡を見ました。
そしてびっくりするのです。
鏡を見るとそこには、
教科書で見た太平洋戦争開戦時の日本の軍人であり総理大臣の
「東条英機(とうじょうひでき)そっくりな男」が映っているではありませんか。
「だめだめ!これじゃあ東条英機やんか!」
私は店員さんに顔を向けてそう言いました。
するとその店員さんは、満面の笑みを浮かべて、私にこう言ったのです。
「私、東条英機の大ファンなんです!」
おそらく「西城秀樹」とお間違えになったのでしょうか?
いや「西城秀樹」は背が高くロン毛なので、きっと別の人でしょう。
いろいろ残念なメガネ屋さんに入ってしまった私は、結局お値段が安くて、一番オーソドックスと思われるフレームを選びました。
出来上がってきたメガネを私はかけることは滅多になくて、いつも鞄の底に眠ったままになっているのです。
コメント
今の若い人は「東条英機」って知らないのかもしれません。
この「東条英機」のファンだと言った人は、そんなに若くなかったのですけどね笑い
やっぱり自分の目ではっきり見えることが一番ですよね。
肩こりがするのは、ちょっと困りましたね。私は鼻が痛くなります。