チョロい男の話
先日、衆議院選挙が終わり、予想通り自民党が圧勝しました。
野党の名だたる代議士たちが、永田町に戻ることはできませんでした。
私はそんな報道をぼんやりと見ていました。
私たち不動産業に関わらず、広く「客商売でタブー」の話題と言われているのが、
「政治の話」と言われています。そして他には
「宗教の話」
「野球(プロ)の話」
とされています。
タクシーの運転手さんなどは、この手の話はまずしません。
私もお客様を接客する場合、この3つを話題にすることはありません。
「野球はどこのファン?」
そう尋ねられても「特にない」と答えています。
相手と違うチームのファンだと解ると、相手が不快になる可能性があるのです。
政治の話でも同じです。
私は特定の政党を応援するような振る舞いはしないようにしています。
私は令和元年に父を
令和2年に母を亡くしました。
まだコロナが流行る前でしたので、父の時も母の時も、親戚やご近所、職場の皆様にも大勢参列していただいて、通夜、葬儀を執り行いました。
その時に、必ず弔問に来てくれた「議員」さんがいました。
私はその方のを直接存じ上げてはいなかったのですが、父の時も、母の時も、通夜、葬儀には必ず臨席し、焼香をしていただき、私に直接お悔やみまでのべられました。
喪主でもあった私は、そのおかげでずいぶん世間に格好がついたのです。
そして私は今でもそのことを、「深く恩義」に思っています。
朝、私が車で出勤するとき、7時半ごろから交差点で、その「議員」さんがよく「つじ立」をしていらっしゃいます。
こちらは車で走っているので、「議員」さんの声はほとんど聞こえません。
それでも私は、車の窓をいっぱいに開け、その「議員」さんに向かって大きく手を振ります。
するとその「議員」さんも、私を見てにこやかに手を振って下さいます。
「議員」さんは、私がいったい誰なのか覚えていないかもしれません。
それでも私は、いつも手を振り続けます。
そして選挙の時は、必ずその方に投票をしています。
「議員」さんは、朝、車の中から手を振っているスキンヘッドの私を見て、何を思っていらっしゃるのでしょうか。
「チョロい男」と、思っているのではないでしょうか。
それでもいいんです。
私はこの人が「つじ立」するかぎり手を振り続けますし、選挙になった時には必ず投票しようと決めているのです。
それが私が受けた「恩義」への、ささやかなお返しだと思っています。
今朝もその「議員」さんは、いつもの交差点に立っていらっしゃいました。
拡声器を使って、何かを一生懸命訴えていらっしゃいました。
私は車の窓を開け、大きく手を振りました。
今朝はマイナス1℃でした。
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